録画しておいたNHKで放送された「牡丹灯籠」を見た。
連続4回のドラマだった。あまり期待をしていなかったが、初回から引きこまれ、
次週が待ち遠しいな〜と感じた程。。最近、見たドラマの中では秀逸の出来だと思う。
恋狂いした可憐で美しい娘の幽霊が、カラン、コロンと下駄の音を響かせ、
夜ごと愛しい男を訪ねるという幻想的なシーンが有名な傑作怪談「牡丹燈籠」。
と思っていたが、ドロドロの愛憎のドラマだった。
話しの内容の濃さ(脚本の良さもある)と俳優陣の演技力、そして背景に流れる音楽。
怖さと切なさと余韻の残る見応えのある(見て良かった〜)ドラマだった。
語り部は、なかなかチケットが取れない程、人気の講談師「神田松之丞」だ。
怪談らしく、怖さを感じる話し方を聞いて「天才」と云われるのも納得を思った。
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恋焦がれて死んだ美しい娘の幽霊が、カラン、コロンと下駄の音を響かせ、
夜ごと愛しい男を訪ねる怪談「牡丹燈籠」。
実はこの「お露・新三郎」の怪談話は、初代三遊亭圓朝による長編落語の
ほんの一部にすぎません。原作は、お露の父・平左衛門とその忠臣・孝助、
お家乗っ取りを企む希代の悪女・お国と、その間男・源次郎、
強欲な町人夫婦・伴蔵とお峰…。男女の色と欲が生々しく交錯するドロドロの
人間ドラマであり、20年にもわたる壮大な敵討ち、因果応報の物語になっています。
その不朽の人間愛憎劇を、令和元年の新たな視点と演出で、初めて完全映像化します。
【原作】三遊亭圓朝
牡丹燈籠」は単なる怪談ではなく、男女の愛欲とカネ、陰謀、
あだ討ちが描かれる壮大な物語。
寛保三年、剣客で知られた旗本の青年
飯島平太郎は、訪れた本郷の刀剣商で
酒に酔った浪人に絡まれ、若気の至りから
斬り殺してしまう。幕府によっておとがめなしとの裁定と
なったものの、全てはこの事件が発端となる。
時は流れ20年後、平太郎は家督を継ぎ平左衛門となり、
妻との間には可憐な一人娘・お露が生まれていた。
しかし妻は若くして病死、奥方付きの侍女
だったお国は、やがて家内を取り仕切り、
平左衛門の愛人となり権力を握っていく
ことになる。ある時、壮健な若者・孝助が
士官を願い出てやってくる。
実は孝助は平左衛門とは不思議な因縁で
結ばれた男であった。一方なかなか縁談に
応じず父を困らせていたお露は、医師の
山本志丈の仲介により、美男の浪人、
新三郎と運命の恋に落ちる。
それは許されざる恋だった。
お露が下駄を鳴らして新三郎のところへ
やってきます。平左衛門(高嶋政宏)が
士官を許した若者・孝助(若葉竜也)は
かつて殺した浪人の息子だった。
隣家の放とう息子源次郎(柄本祐)と
深い仲になったお国(尾野真千子)は
平左衛門を殺して偽の遺言状によって
飯島家を乗っ取る悪計を巡らせるが、
その謀略を孝助に聞かれてしまう。
お国 尾野真千子
飯島家の奥方付きの侍女。主君を殺し、家の乗っ取りを策する悪女。
飯島平左衛門 高嶋政宏
旗本で、剣の達人。若い頃、酒に酔った浪人を斬り殺した過去を持つ。
黒川孝助 若葉竜也
平左衛門を父の仇と知らず飯島家に奉公し剣に打ち込む若い武士。
宮辺源次郎 柄本佑
旗本・宮辺家の次男坊。生来の放蕩者でお国と密通の不義を犯す。
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一方恋する新三郎(中村七之助)に会えないため病身となったお露(上白石萌音)は
焦がれ死にしてしまう。しかし、新三郎への思いは捨てきれず・・・
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お露 上白石萌音
平左衛門の美貌の一人娘。許されぬ恋を嘆き、焦がれ死にする。
お米 戸田菜穂
お露の侍女。死後、牡丹燈籠をかざしお露を新三郎に逢わせる。
萩原新三郎 中村七之助
美男の若い浪人。平左衛門の娘・お露と一目で恋に落ちる。
お露と新三郎の物語は終わり、お国と孝助の因縁が勃発します
伴蔵(段田安則)が見たお露(上白石萌音)は恐ろしい幽霊だった。
新三郎(中村七之助)は護符を家に貼り読経をして過ごすが、
なんとしても新三郎に会いたい幽霊たちは、伴蔵と妻お峰(犬山イヌコ)を訪れ、
大金をあげるかわりに護符をはがしてくれと頼む。金に目がくらんだ伴蔵たちは…。
一方お国(尾野真千子)は源次郎(柄本祐)と飯島家をのっとり平左衛門(高嶋政宏)を
殺す計画を実行しようとするが…。物語は佳境へ!
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山本志丈 谷原章介
新三郎の友人の医師。新三郎にお露を紹介するが、恋には反対。
伴蔵(ともぞう) 段田安則
新三郎の下男。夜ごと新三郎のもとに通う女の正体を目撃する。
お峰 犬山イヌコ
伴蔵の妻。幽霊となったお露たちから百両をせしめようとする。
お国と源次郎を追いかけ、孝助が仇討ちに向かいます。
お国の悪計を阻止しようとして孝助が暗闇のなか斬ったのは源次郎ではなく、
恩師・平左衛門だった。そこで初めて孝助は平左衛門こそが亡父の仇であったことを知る。
運命の皮肉さに唖然とする孝助。いまわの際の平左衛門によって源次郎は深手を負い、
お国と共に逐電していった。平左衛門の遺言を受け、孝助の仇討の旅が始まるが、
季節が巡っても二人を探し出すことは容易ではなかった。一方、運命は奇異なるもので、
逐電先の武州で名を変えていたお国に妾として入れ込んでいたのは金百両を元手に
成金にのし上がっていた伴蔵だった。様々な男女の情欲が絡み合い因果応報の宿命に
導かれていく・・・
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