14日につづき今日も映画「スポットライト 世紀のスクープ」を見てきた。
アカデミー賞、作品賞を取った映画なので、どうしても見たかった。
実際にあった事件だ。
アメリカの新聞社が、教会内で起きた性的虐待を
チームを組んで、事実を調べあげた。
日本では宗教を信じている人数は少ないが、キリスト教信者数が多い欧米では、
かなりの衝撃的な事件だったと思う。
びっくりしたのは何百人以上もの神父が、性的虐待をしていたという事だ。
大分前から、新聞社には性的虐待をしている神父がいるから調べてくれとの
話しがあったのに、まさかとか、教会批判はタブーとの意見も多く、
見逃されていたようだ。
実際は、嫌がらせや妨害、脅迫、バチカンからの圧力などもあったとの事だ。
だが、それにも負けず真実を追求し続けた新聞記者には拍手!。
資料より
本年度アカデミー賞 作品賞、脚本賞 2部門受賞
2002年、米国の新聞「ボストン・グローブ紙」が、カトリック教会の信じがたい実態を報じた。
まさに全米のみならず、世界中を揺るがす世紀のスクープだった。
数十人もの神父による児童への性的虐待を、教会が組織ぐるみで、
隠蔽してきた衝撃のスキャンダル。
その許されざる罪は、なぜ長年黙殺されたのか。《スポットライト》という名の特集記事を
担当する記者たちは、いかにして教会というタブーに切り込み、
暗闇の中の真実を照らし出したのか。
この映画は、記者たちが、たんたんと真実を調べていくうちに、その悲惨さを知り、
世紀のスクープを書きあげるまでの物語だ。
|
資料より
非情に重い社会的・宗教的事件をベースに、虚飾のない映画を作った、ということそのものに
意味がある映画だと思います。 ひたすら記者達の真実を追求する姿をリアルに描くことに
徹しているので、エンターテイメント性は薄いです。
取り扱っている事件が大変ショッキングであるにも関わらず、その衝撃を強調して描こうとは
していない。(キリスト教徒の方は事実だけで十分ショッキングでしょうが・・)
もちろん被害者の証言内容などはとても痛々しいのですが、そこを強調するような演出は
ほとんどなく、たんたんとしたインタビュー、ドキュメンタリーのように描かれています。
直接の加害者である神父たちや、教会内部の風景、実際の虐待が行われた場面なども
映像として描かれることもない。 ありがちな演出なら、教会のとても宗教的なおごそかな
神聖な雰囲気なども描きつつ、行われた虐待の悲惨さと対比させるのではと思うのですが、
そういう描写もほとんどない。なので、見方によってはもりあがりに欠ける映画とも言えます。
ただ、タブーを侵してこの事実を世に知らしめようという記者たちの姿は説得力があり、
それぞれの配役も見事だと思いました。
この文章を読んで、本当にそうだと思った。
盛り上がりにかける映画で、感動的でもなく魂が揺さぶられる事もなく、たんたんと
進んでいく画面。 でもその内容は悲惨でショッキングで考えさせられるものがあった。
印象的だったのは、カトリック教の神父のほとんどは、閉鎖的な世界で暮らしたためか、
人間的な成長がなく、子供のままで止まってしまっているから、この事件が起きたとの発言。
だから、自分ではそれ程、悪い事をしたという意識がないとの事だった。
信者からは絶対的な尊敬をうけていた神父が? 信じられない話しだった。
| | | | |